幼い頃、スーパーレモンという飴が流行ったことがある。
その名の通りレモン味のアメなのだが、レモンの酸っぱさをスーパー凝縮した風味として学校内でもかなり話題となっていた。
当時は友だちと“いかに酸っぱい表情を見せずに普通に食べられるか”などというくだらない競争をしていたものだ。
その遊びがエスカレートしていって、同シリーズ物の「スーパーレモン×2(2倍の酸っぱさ)」や「スーパーレモン×5」を口にしても無表情でいられるかを競っていた。
気付けば無類のレモン好きと化していた。
子供なので一旦好きになってしまえば夢中になって歯止めがきかず、ついにレモンの果肉をダイレクトにむさぼり食うほどになっていた。
この時点でかなり頭悪いのだが、私の場合とことん突き詰めてしまうタイプだったのでレモンだけでは飽き足らず、更なる刺激を求めに行くことになる。
「レモンに塩をかけたらもっと酸っぱいのではないか?」
今考えると本当に頭の悪い子供だったと苦笑するが、挑戦心と好奇心も合わせてついに実行してしまったのだ。
「これは相当酸っぱくて悶絶するぞ!!」
「覚悟しろ!俺!!」
そう言い聞かせて、雪のごとく塩をたっぷり振りかけたレモン果肉を口に入れると…。
「…!」
「……??」
「…めちゃめちゃ甘いやんけ~!!!」
酸っぱさを全く感じることなく、むしろ甘く感じてとても美味しいのだ!
想定と真逆の結果に、驚きつつもガッカリしたことを覚えている。
ただ、好奇心だけは思いっ切り満足できたことだけが救いの真夏の出来事でした。
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